2024.11.14
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2022.03.20
実際にドローンを飛ばしたり、飛行許可申請をするときに必ずといっていいほど目にする用語について簡単に説明していきます。
飛行許可申請をするときに一緒に提出するマニュアルです。飛行マニュアルにはドローン飛行前・飛行後の点検方法や飛行時に守らなければいけないルールが定められています。飛行許可を取得したときは、この飛行マニュアルを守ってドローンを飛ばさなければいけません。
本来は許可申請をする側で全て作成しないといけないのですが、難しいので国土交通省が安全確保のための最低限の内容を盛り込んだ標準のマニュアルを作成してくれています。この飛行マニュアルを「航空局標準マニュアル」といいます。そのままこのマニュアルを飛行許可申請に使用することができます。
国土交通省が作成したマニュアルは最低限の内容なので、飛行させる内容に合わせて自分で飛行マニュアルを作成し、それを使用することもできます。
ドローン飛行許可申請をするときの審査基準や方法が詳細に書いてある手引きのようなものです。ドローン飛行許可申請のルールはまだまだ整備されていないので、ほぼ毎年この審査要領が更新されています。国土交通省のホームページで閲覧できます。
難しい言葉や実際に使われていない情報も多く、理解するまで時間がかかる方が多いです。この審査要領を読んで全て理解できるのであれば、本サイトを読む必要がほとんどないくらい優秀です。
ドローン飛行許可申請の種類の1つです。ざっくり言うと、日本全国で1年間飛ばせますよという飛行許可申請です。多くの方がこの意味で包括申請という言葉を使用しています。
制度としては他にも色々な許可申請の種類があるのですが、一番多い申請は包括申請です。ドローンを業務で飛ばしている方が、この申請をしていない方はほぼいないと言っていいほどポピュラーな申請です。
ざっくりいうと、人工衛星からの電波でドローンの現在位置を測る装置です。ドローン飛行の安定性を高めてくれます。飛行許可申請をするドローンの多くはGPSを搭載しています。ドローンの位置情報を自動的に計算していて、多少の風が吹いていても流されないで常に一定の位置でホバリングをしてくれます。
逆にGPSが搭載されていないドローンやGPSが切れている状態では、常にプロポで操縦していないと、どんどん風に流されていくので注意が必要です。
位置情報を活用した機能で、設定した高度や距離を超えてドローンが飛んでいかないように飛ばせる範囲を限定することができるフェールセーフ機能の一種です。
見えない境界線の様なイメージです。
ドローンのカメラについている機械です。カメラのブレを自動的に補正してくれるので少し風が吹いたり、ドローンを激しく操縦しても映像はほとんどブレません。
ラーメンやうどん屋さんの出前でスープがこぼれないのと同じイメージです。
ドローン飛行許可をオンラインで申請するときに使うシステムです。「ディップス」と読みます。ドローンの飛行許可申請の方法はいくつかありますが、多くの方がこのDIPSを利用して申請をしています。
ドローンの許可を取得した後は、ドローンを飛ばす前に人が乗っている飛行機・ヘリコプターや、他の人が飛ばしているドローンがぶつからないようにFISS(エフアイエスエス)というシステムに事前に飛行計画を登録しなければいけません。
飛行計画にはいつ・どの範囲と高度で・どのような機体が飛ぶのかということを登録します。似た内容の飛行計画があった場合は、事前にぶつからないように調整をする必要があります。
ドローンの機種ごとにメーカーによって決められた、その機種が離陸することができる重量の最大値です。何かをドローンに積んだり、装着して最大離陸重量を超える状態で飛行許可を取得することはできなくはないですが、少し難しいです。
市販されているドローンをそのまま飛ばす場合は、最大離陸重量については原則考える必要はありません。
ここでの第三者とは、ドローンの飛行に直接的・間接的に関わっていない人をいいます。そして身元も特定されていない人です。
ドローン飛行許可がそもそも必要なのか、不要なのかを判断する非常に大切な定義なので必ず覚えましょう。
例えば個人情報を入力してエントリーをしたドローンのレース大会(競技会)の参加者は第三者ではありませんが、大会を見に来ている一般の不特定多数の観客は第三者です。第三者上空でドローンを飛ばすことは、ドローン飛行許可を取得したとしても原則禁止されています。
ドローン飛行行許可を取得した後は、原則ドローンを1人で飛ばすことはできません。操縦者の他に補助者を置く必要があります。
補助者は飛んでいるドローンはもちろん、第三者・有人機(人が乗っている飛行機やヘリコプターのこと)がドローンを飛ばすエリアに入らないようにしたり、ぶつからないように気を付けなければいけません。風など、天気の把握も行って操縦者に共有することも重要な役割です。
ドローンは「人が乗ることができない構造の空を飛ぶラジコン」です。マルチコプターというのはドローンの種類の1つです。プロペラが上向きにいくつか付いているドローンです。許可申請をするドローンの多くがマルチコプターです。
世界シェアナンバーワンのドローンメーカー(ドローンを製造している会社)です。
日本で許可申請をするドローンの多くはDJI製のドローンになるので、必ず覚えておきましょう。コンビニで例えるとセブンイレブン、自動車で例えるとトヨタのようなイメージです。各製品の性能やアプリも覚えておくと申請がスムーズにできます。
ドローンを操作するときに使用するコントローラのことです。操縦装置とも呼びます。プロポのスティックを操作して、ドローンを上下左右前後に移動させます。これを遠隔操作と呼びます。
プロポにはスマートフォンやタブレットを装着し、その画面にドローンの映像が映ります。プロポと画面が一体化しているものや、画面が映らないプロポもあります。
プロポに付いているスティックの操縦方法のことです。設定で色々変えることができますが、業務でドローンを飛ばす方のほとんどはモード1またはモード2を使用しています。
スティックを倒す方向と、それによってドローンがどのように動くのかが理解できれば大丈夫です。
アプリなどを使用してドローンを飛ばす経路をあらかじめ決めて、自動的に操縦することです。
何か不具合が起きたときに、原則プロポなどでの手動操作に切り替えられる設計になっていることが必要です。ドローンでの点検や測量など、業務によっては自動操縦を使用します。
ドローンに装着するカメラと、飛ばす際に使用するアプリです。許可申請で重要な点は、ドローンを製造しているメーカーが指定しているカメラとアプリ以外のものを使用すると、申請が面倒になる可能性があるということです。
ドローン操縦中にプロポから出す電波が途切れてしまったときや、不安定になったときに作動する安全機能です。自動的に帰還してくれたり、その場でホバリング(滞空)し続けたりする機能があります。この機能が無いドローンの申請は少し難しくなる、ということだけ覚えれば大丈夫です。
特別な操作をしなくてもドローンが空中で停止飛行する(浮き続ける)ことです。今は多くのドローンがホバリング機能を備えています。もちろんこの機能がないドローンもあります。
バウンダリ行政書士法人
代表行政書士 佐々木 慎太郎
(Shintaro Sasaki)
行政書士として建設業などの根幹産業と関わり、ドローンに特化したバウンダリ行政書士法人を創設。ドローン運航に必要な包括申請から高難度な飛行許可申請、国家資格スクール(登録講習機関)の開設・維持管理・監査まで幅広く対応し、2023年のドローン許認可件数は10,000件以上を突破。
無人航空機事業化アドバイザリーボード参加事業者および内閣府規制改革推進会議メンバーとして、ドローン業界の発展を推進している。またドローン安全飛行の啓蒙活動として、YouTube「ドローン教育チャンネル」を開設するなどSNSで最新の法律ルールを積極的に発信。著書に『ドローン飛行許可の取得・維持管理の基礎がよくわかる本』(セルバ出版)がある。