ABOUT DRONE

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業務の失注

最近では放送局やコンプライアンスに厳しい企業が絡む業務では、飛ばす案件ごとに適切な飛行許可が取得できているかどうか厳しくチェックされます。

適切ではないと判断された場合は、契約寸前まで進んでいた業務を失注したり、元々締結していた契約を解除されるケースもあります。許可書だけでなく、申請書と飛行マニュアルも合わせてチェックされることがあります。

無許可飛行

許可が必要なケースなのに、無許可でドローンを飛ばすと最大50万円の罰金となる可能性があります。実際に損害があれば、無許可飛行の罰金の他に損害を与えた相手から損害賠償請求をされることもあります。現代はコンプライアンスが非常に重要です。ルールを守ることが当たり前という風潮になってきています。特に会社(企業・団体)でコンプライアンスを無視した経営を続けることは不可能になっていきます。逆にコンプライアンスを徹底してドローンを飛ばすときの適切な体制を維持することができれば、沢山仕事を受注することができるので業績も伸びていきます。

飛行許可とは別に絶対守らなければいけないルール

適切な飛行許可を取得するのはもちろんですが、飛行許可以外でも絶対守らなければいけないルールが4つあります。これらのルールを守らないと、同じく最大50万円の罰金となる可能性があります。



①アルコールまたは薬物などの影響下でドローンを飛ばさないこと

要するにドローンの飲酒運転のことです。当然ですが麻薬、覚せい剤などの薬物についてはドローンに限らず良くないことなので禁止されています。4つのルールのうち、シチュエーションによってはこちらだけ1年以下の懲役刑になる可能性があるので、特に注意しましょう。分かっているとは思いますが、懲役刑とは刑務所に入ることです。自動車の運転と同じように、飲酒運転は厳しい罰があります。

②ドローンを飛ばす前に確認を行うこと

故障でドローンが落ちてしまうことを防ぐため、ドローンを飛ばす前に準備が整っているかどうか確認をする必要があります。確認する主な内容としてはこちらです。

(イ)ドローンに各機器(バッテリー、プロペラやカメラなど)が確実に取り付けられているか

(ロ)ドローンに故障や損傷がないかどうか、通信や電源関係がちゃんと動くか

(ハ)人が乗っている飛行機やヘリコプター、他のドローンが飛んでいないか

(ニ)第三者が飛ばす経路の下にいないか

(ホ)気象(風速、気温、雨量や視野の確保)がドローンを飛ばすときに問題ないか

(ヘ)バッテリーの残量は十分か

(ト)ドローンを飛ばす空域が飛行禁止されている空域ではないか

③航空機または他のドローンとの衝突を予防するよう飛行させること

人が乗っている飛行機やヘリコプター、他の人が操縦するドローンとぶつからないように飛ばさなければいけません。ドローンを飛ばす前にも確認をしますが、飛ばしている最中も気を付けなければいけません。もしドローンを飛ばしているときに他のドローンや飛行機を見つけたときは、ぶつかる可能性があると判断した時はドローンを着陸させたり、ホバリングさせたりしてぶつからないように防がないといけません。FISS(飛行情報共有システム)に事前に飛行計画を登録してドローンを飛ばすことを知ってもらうことも衝突予防に繋がります。

④他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させないこと

他人に迷惑をかけてはいけません。これはドローンを飛ばすときだけではなく、日々の生活でも当たり前のことです。なんとなくイメージが付いていると思いますが、迷惑をかける飛ばし方というのは、不必要に急降下させたり人に向かってドローンを急接近させたりすることです。誰でもこのような飛ばし方をされたら怖いですよね。

監修者
バウンダリ行政書士法人
代表行政書士 佐々木慎太郎(Shintaro Sasaki)

日本屈指のサポート実績を誇る、ドローン法務のプロフェッショナル

飛行許可申請をはじめ登録講習機関の開設やスクール運営、監査実施、法務顧問、事業コンサルティングなど、ドローン事業を幅広く支援している。
2022年の年間ドローン許認可案件は5,300件、登録講習機関のサポート数は100社を突破。

ドローン安全飛行の啓蒙活動として、YouTube「ドローン教育チャンネル」を開設するなどSNSで最新の法律ルールを積極的に発信している。著書に『ドローン飛行許可の取得・維持管理の基礎がよくわかる本』(セルバ出版)がある。