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DIPS2.0で飛行許可・承認の申請内容を徹底解説​​!

2026.01.26

DIPS2.0で飛行許可・承認の申請内容を徹底解説​​!

今まで複雑だったドローンの申請作業が簡素化されて、初心者や小規模の事業者でも簡単に申請できるように作られたものが「DIPS2.0」です。
しかし「そもそもDIPS2.0って何?」「どうやって申請すればよいの?」と、疑問に思う人もいるでしょう。

DIPS2.0の手順は簡素化されていますが、申請の手順を何も知らなければ戸惑ってしまうかもしれません。
また、簡素化された替わりに今まで添付していた機体と操縦者の要件確認と資料作成を申請者自身で行わなければいけません。

この記事では、DIPS2.0の概要や具体的な申請手順についてわかりやすく解説します。
DIPS2.0に対する知識を深めたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

  1. DIPS2.0とは?
  2. 包括申請の内容と個別申請の内容の違い
    2-1. 包括申請とは
    2-2. 個別申請とは
  3. そのほかの申請方法
  4. DIPS2.0での飛行許可・承認申請の内容
    4-1. 無人航空機情報を登録する
    4-2. 操縦者情報を登録する
    4-3. 簡易カテゴリ判定を実施する
    4-4. 飛行概要を入力する
    4-5. 飛行詳細を入力する
    4-6. 機体・操縦者概要を入力する
    4-7. その他詳細情報を入力する
  5. DIPS2.0の申請内容に関するよくある質問
    5-1. 申請なしで飛ばせるドローンはある?
    5-2. 包括申請はいつまでに実施すればよい?
    5-3. DIPS2.0以外で許可申請する方法はある?
  6. DIPS2.0の申請方法を理解して、許可申請を円滑に実施しましょう

1.DIPS2.0とは?

DIPS2.0(ドローン情報基盤システム2.0)とは、無人航空機に関する手続きをオンライン上で実施する、国土交通省のシステムです。

従来から存在する複数のシステムが統合され、令和4年12月から運用が開始されました。

DIPS2.0では、1つのアカウントでドローン飛行に関係する以下の手続きをすべて実施できます。

  • 機体登録
  • 飛行計画通報
  • 飛行許可承認申請
  • 事故等報告

従来は各システムで異なるID・パスワードを管理する必要がありましたが、DIPS2.0ではワンストップで​​​​すべての申請手続きができるため、利便性が大幅に向上しています。

2.包括申請の内容と個別申請の内容の違い

ローンの飛行許可申請には、大きく分けて「包括申請」と「個別申請」の2種類があります。

それぞれの申請内容には明確な違いがあり、飛行目的や状況に応じて​​​​使い分けが必要です。

2-1. 包括申請とは

包括申請とは最大1年間、場所や日時を定めず飛行できる申請方法です。

飛行するたびに申請手続きを行う手間が省けるため、突発的な空撮業務や農薬散布などの現場では、包括申請が広く活用されています。

ただし、許可を得たからといって日本全国どこでも自由に飛ばせるわけではなく、さまざまな条件が付随します。

また、一部例外はあるものの、以下の飛行形態や目的では包括申請自体ができません。

包括申請とは最大1年間、場所や日時を定めず飛行できる申請方法です。

飛行するたびに申請手続きを行う手間が省けるため、突発的な空撮業務や農薬散布などの現場では、包括申請が広く活用されています。

 

ただし、許可を得たからといって日本全国どこでも自由に飛ばせるわけではなく、さまざまな条件が付随します。

また、一部例外はあるものの、以下の飛行形態や目的では包括申請自体ができません。

  • 空港等周辺での飛行
  • イベント(催し場所)上空での飛行
  • 地表または水面から150m以上の高度での飛行
  • 高速道路や交通量の多い一般道、鉄道の上空やその付近での飛行(例外あり)
  • 夜間の目視外(FPV含む)飛行
  • 人口集中地区(DID)での夜間の目視外(FPV含む)飛行
  • 補助者を配置しない目視外飛行(レベル3/3.5/4)
  • 個人的な趣味を目的とした飛行
  • そのほか複雑な飛行の態様(ドローンショー等)

包括申請を実施する前には、航空法や審査要領、関連法令の内容を熟知しておくようにしましょう。

2-2. 個別申請とは

個別申請とは、飛行ごとに場所と日(時)を明確にして申請する方法です。
手間はかかるものの包括申請ではできない飛行が可能になることが特徴です。

個別申請では番地レベルで飛行場所を特定し、具体的な日(時)とルートを示した飛行経路図を提出する必要があります。

飛行するたびに手続きが必要となるケースも多く、審査には2〜4週間程度を要するため、計画的なスケジュール管理が求められるでしょう。

また、空港周辺や趣味目的の飛行といった、包括申請では対応できない飛行形態の場合は、個別申請を選ぶ必要があります。

包括申請と比べると手続きの負担は大きくなりますが、その分だけ飛行マニュアルで定められた制約が緩和され、より柔軟な飛行計画が認められやすくなります。

3.そのほかの申請方法

個別申請と包括申請以外にも、申請の利便性を高める補助的な申請方法があり、これらを組み合わせて活用できます。

代行申請は、企業などで複数名の操縦者がいる際に、代表者が全員分をまとめて手続きできる方式です。

たとえば、会社の役員が従業員数名分を一度に申請することで、個々に手続きする手間を削減できます。

一括申請は、複数種類の許可や承認が必要な場合に活用します。

人口密集地域での飛行許可と30m接近飛行の承認が両方必要なケースなどでは、この方式を用いることになるでしょう。

ただし、人口集中地区(DID)での夜間飛行のように、特定の組み合わせでは許可が出たとしても、飛行マニュアル(航空局標準マニュアル)で飛行が制限されている(飛行できない)点に注意が必要です。

4.DIPS2.0での飛行許可・承認申請の内容

ここからは、DIPS2.0で実際に飛行許可・承認申請をする際の具体的な入力内容を、ステップごとに解説します。

申請をスムーズに進めるためには、事前の準備と各項目の正確な入力が欠かせません。

申請の具体的な手順に関しては、以下の記事も参考にしてみてください。

4-1. 無人航空機情報を登録する

無人航空機情報を登録する際は、事前に​​​​機体登録システムで登録した基本情報が自動的に反映されますが、加えて許可申請に必要な詳細情報を入力する必要があります。

市販品に改造を加えた機体や、特殊な使い方をする場合は、より詳細な情報と資料の具備が求められます。

4-2. 操縦者情報を登録する

操縦者情報の登録では、氏名や連絡先などの基本情報に加えて、安全に飛行するための知識と技能を備えているかを証明する項目への回答や具備資料の作成が求められます。

具体的な項目は以下のとおりです。

  • 10時間以上の飛行経歴の有無
  • 飛行ルールや気象に関する知識
  • 安全に飛行するための一般技量
  • GPS機能を使わない安定飛行ができる技量
  • 自動操縦システムを使用する場合、適切な飛行経路設定や不具合発生時の操作ができる技量

さらに、夜間飛行や物件投下、目視外飛行といった特定の飛行形態の場合は、それぞれに応じた追加の飛行経験が原則として必要です。

ただし、経験がない場合でも申請書作成段階で代替的な安全対策を選択できる仕組みになっています。

4-3. 簡易カテゴリ判定を実施する

DIPS2.0では、申請内容に基づいて飛行のリスクレベルを判定する「簡易カテゴリー判定」が実施されます。

カテゴリーはⅠからⅢまで存在します。具体的なカテゴリーの内容は以下のとおりです。

DIPS2.0で飛行許可・承認の申請内容を徹底解説​​!

簡易カテゴリー判定では、飛行させる場所や飛行方法、機体の重量などをもとに判定されます。

判定結果に応じて、必要な安全対策や追加資料が異なるため、判定内容をしっかり確認しておきましょう。

4-4. 飛行概要を入力する

飛行概要では、飛行の目的や期間、経路などの基本情報を入力します。
飛行目的では以下の項目から該当するものを選択します。

  • 空撮
  • 測量
  • 点検
  • 農林水産業
  • 輸送・宅配
  • 警備
  • 報道取材 など

飛行期間に関して、包括申請の場合は開始日と終了日を指定し、最長で1年間まで設定可能です。

また、飛行経路の入力において飛行場所を特定する場合と特定しない場合では、以降の入力項目が変わるため注意しましょう。

4-5. 飛行詳細を入力する

飛行詳細の入力では、飛行場所を特定するかしないかによって入力内容が異なります。

包括申請で場所を特定しない場合は、日本全国または都道府県単位で範囲を選択します。

ただし、小型無人機等飛行禁止法や各条例、飛行マニュアルなどの制限を遵守する必要がある点には注意が必要です。

一方、飛行場所を特定する場合は、住所を番地まで正確に入力したうえで飛行経路図を作成します。

地図上で飛行範囲の経路を描き、補助者の配置位置も明示が必要です。

また、申請先は許可の種類と飛行場所によって決まり、東京航空局・大阪航空局・東京空港事務所・関西空港事務所などがそれぞれ管轄しています。

4-6. 機体・操縦者概要を入力する

機体・操縦者概要の入力では、事前に登録した機体と操縦者の情報を選択し、取得する許可内容に応じた追加基準への適合性を証明する作業が中心です

追加基準の設定において、空港等周辺・高度150m以上の飛行に対しては、灯火の装備や視認性の確保が求められます。

また、人口集中地区(DID)や人または物件から30m未満での飛行に対しては、プロペラガード装備などの危害軽減措置が必要です。

夜間飛行では、機体の姿勢と方向を正確に視認できる灯火が必須となります。

また、物件投下ではスイッチなどで物件を投下する機能があることや、不用意に物件を投下しない構造であることが基準をクリアする条件です。

4-7. その他詳細情報を入力する

その他詳細情報の入力では、保険加入状況や緊急連絡先、許可書の受取形式といった最終的な申請情報を登録します。

保険について、第三者賠償責任保険へ加入している場合は、保険会社名や補償額などの記載が必要です。

また、保険未加入でも賠償能力があれば「有」を選択して詳細の記載が必要となります。

加入も賠償能力もない場合は「無」を選択しますが、万が一の事故に備えて保険へ加入しておくことが推奨されています。

緊急連絡先はDIPS2.0に登録した情報が自動入力されるため、変更がなければそのまま使用可能です。

許可書の受取形式では電子か紙を選択します。

電子許可書は返信用封筒が不要な反面、国交省の印影がないため関係者から不信感を持たれる可能性がわずかにあります。一方、紙の許可書は国交省の印影があり信頼性が高いものの、返信用封筒の郵送が必要で、往復する分の期間が数日かかります。

すべての入力が完了したら申請内容を確認し、申請を完了させたうえで国土交通省からの連絡を待ちましょう。

補正が必要な場合はDIPS2.0上で内容を確認して補正対応を実施します。

5.DIPS2.0の申請内容に関するよくある質問

ここでは、DIPS2.0の申請内容に関するよくある質問をまとめました。 

5-1. 申請なしで飛ばせるドローンはある?

国土交通省が定める航空法では、重量100g未満の機体は規制がほとんど適用されず、無人航空機としての登録義務や飛行許可申請の義務が課されていません。

ただし、航空法の規制が少ないからといって、どこでも自由に飛ばせるわけではない点に注意が必要です。

小型無人機等飛行禁止法では、重量に関わらず国会議事堂や皇居周辺などの重要施設上空とその周囲での飛行が禁止されています。

また、各自治体が定める条例によって公園や観光地での飛行が制限されているケースも存在するため、​​あらかじめ自治体のルールを確認したうえで飛ばすようにしましょう。

5-2. 包括申請はいつまでに実施すればよい?

包括申請の提出期限について飛行予定日の10開庁日前までとされています。
10開庁日というのは、土日祝日を除いて10日という意味です。

現在、申請簡略化により数日程度で許可が出るようになりました。

ただし、申請が集中する時期や、補正指示(修正依頼)が出ると、通常の審査期間より時間を要することがあります。

補正指示が出る可能性も考慮し、飛行予定日の2週間前までには申請を完了しておくと安心でしょう。

余裕を持って申請を完了させておくことで、スケジュールに影響を与えることなく許可を取得できるでしょう。

申請簡略化となった替わりに、機体と操縦者の要件を満たしていることを申請者自身で確認し、資料を具備する義務があるため、注意が必要です。

包括申請でも個別申請でも資料の具備が必須となります。

5-3. DIPS2.0以外で許可申請する方法はある?

飛行許可申請はDIPS2.0によるオンライン手続き以外に、例外としてメール(郵送)での申請も受け付けています。

ただし、メール(郵送)での申請はDIPS2.0より処理に多くの時間がかかるため、通常は推奨されない方法です。

メール(郵送)申請が適しているのは、システム上の制約によりオンラインでは対応が難しい特殊な申請内容の場合に限られます。

例えば機体数が多いドローンショーなどが挙げられます。

一般的な申請の場合は、迅速に手続きを進められるDIPS2.0を利用することで、審査期間の短縮につながるでしょう。

6.DIPS2.0の申請方法を理解して、許可申請を円滑に実施しましょう

この記事では、DIPS2.0の概要や飛行許可・承認申請の内容について解説しました。

DIPS2.0での飛行許可・承認申請は、各入力項目を正確に記入することでスムーズに進められます。

しかし、手続きに不備が発生すると、承認までの期間が長引く場合もあるでしょう。

バウンダリ行政書士法人では、DIPS2.0をはじめとしたドローンの許可申請に関する無料相談を実施しています。

初めての申請で不安を感じている方や業務で迅速な許可取得が必要な方は、以下のフォームからぜひお気軽にご相談ください。

AUTHOR

執筆者

代表行政書士 佐々木 慎太郎

バウンダリ行政書士法人

代表行政書士 佐々木 慎太郎

(Shintaro Sasaki)

日本屈指のサポート実績を誇る、ドローン法務のプロフェッショナル

ドローンに関する許認可申請、許認可管理、法務顧問を専門とするバウンダリ行政書士法人の代表。飛行許可申請をはじめメーカー支援、登録講習機関の開設やスクール運営、事業コンサルティング、空飛ぶクルマなど支援の幅を広げ日本屈指のサポート実績を誇る。2025年のドローン許認可対応案件は10,000件以上、登録講習機関のサポート数は200社を突破。

無人航空機事業化アドバイザリーボード参加事業者および内閣府規制改革推進会議メンバーとして、ドローン業界の発展を推進している。またドローン安全飛行の啓蒙活動として、YouTube「ドローン教育チャンネル」や公式LINEを開設するなどSNSで最新の法律ルールを積極的に発信している。