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おもちゃドローンに関わる規制を解説

2023.04.25

おもちゃドローンに関わる規制を解説

気軽に飛行できる点から人気を集めている、おもちゃドローン(トイドローン)に関して、注意点や対象となる法律を紹介していきます。

おもちゃドローンとは

おもちゃドローン(トイドローン)とは、一般的に「航空法で模型航空機に分類される100g未満のモデル」のことです。2022年6月20日に航空法が改正され、100g以上のドローンも模型航空機ではなく無人航空機の扱いとなり、規制が増えました。

100g未満のおもちゃドローン(トイドローン)に関しては、機体登録やリモートID機器の搭載も必要ありません。気軽に購入し飛行できる点から、特に趣味用として人気を集めています。

今回は、そのおもちゃドローン(トイドローン)に関して気をつけなければならない注意点や対象となる法律を紹介していきます。航空法においては対象外のおもちゃドローン(トイドローン)ですが、対象となる法律もあるためしっかりと理解しましょう。

おもちゃドローンの注意点

おもちゃドローンは気軽に飛行できる点から人気を集めていますが、注意点が何点かあります。特に下記の点に注意するようにしてください。

  • 技適マークの有無
  • 100g以上のおもちゃドローン(トイドローン)
  • 破損のリスク

技適マークとは

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技適マークとは、無線通信機器において、技術基準適合証明と技術基準適合認定のいずれか、あるいは両者の認証がなされていることを表示するマークで、総務省令によって定められたものです。そのため、技適マークが付いていないドローンを飛行させることは電波法の違反になります

また、飛行に限らず電源を入れただけで違反対象となるため、必ず技適マークがついているおもちゃドローン(トイドローン)を購入するようにしましょう。国内で販売されている機体には技適マークがついているため安心ですが、海外製品を購入する際は技適マークの有無を必ず確認してください。

100g以上のトイドローン

2つ目の注意点は「100g以上のトイドローン」についてです。おもちゃドローン(トイドローン)は航空法の規制は少ないですが、あくまで「100g未満」だからです。そのため100g以上の機体は商品名に「トイドローン」と記載があっても航空法の規制が多く、屋外で飛ばす際には機体登録やリモートID機器の搭載をしなければいけません

2022年6月20日に航空法が改正され、それまで200g以上の機体が無人航空機だったものが、100g以上に改正されました。そのため、2022年6月20日以前に発売されていた重量100g〜199gの機体に関しては、商品名にそのまま「おもちゃドローン」「トイドローン」と記載が残っている商品も存在します。

商品名に「おもちゃドローン」や「トイドローン」と記載があっても、100g以上の機体は航空法の規制が多くなっているので、理解した上で購入しましょう。

破損のリスク

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3つの注意点は「破損のリスク」です。おもちゃのドローンとはいえ、羽が高速で回転するため、衝突時の怪我や破損のリスクはあります。飛行させる時は十分安全面に配慮し、衝突のリスクを下げるようにしましょう。

また、製品によっては「プロペラガード」と呼ばれる衝突時のリスクを下げられるものが付属している機体もあります。
お子様へのプレゼントとしておもちゃドローン(トイドローン)の購入を検討されている場合は、プロペラガード付きの製品の購入を推奨します。

おもちゃドローンが対象となる法律とは?

おもちゃドローンに関わる規制を解説

おもちゃドローン(トイドローン)は、100g未満のため航空法の規制は少ないですが、ドローンを飛行させる場合はその他の法律や規制も関わってきます。

ここからは、100g未満のおもちゃドローン(トイドローン)が規制の対象となる法律や規制を紹介していきます。

電波法

電波法とは、電波の公平かつ能率的な利用を確保することによって、公共の福祉を増進することを目的とする法律です。

おもちゃのドローンとはいえ、電波を発して飛行するため、無線局の免許が必要になります。ただ技適マークが付いている場合は免許は不要になるため、技適マークが付いている機体を購入することを推奨します。

【参考】ドローン等に用いられる無線設備について(総務省)>

小型無人機等飛行禁止法

小型無人機等飛行禁止法とは、国の重要施設、例えば国土交通大臣が指定する空港の周辺地域(空港の敷地・区域やその周辺概ね300mの地域)の上空において、重さや大きさにかかわらず、小型無人機等を飛行させることが禁止される法律です

そのため、100g未満で航空法の規制が少ないおもちゃドローン(トイドローン)も国土交通大臣が指定する空港の周辺地域の上空においては飛行が禁止されています。

【参考】小型無人機等飛行禁止法の概要(警視庁) >

 

文化財保護法

文化財保護法とは、「文化財の保存・活用と、国民の文化的向上を目的とする法律」です。国の重要文化財周辺など、おもちゃドローン(トイドローン)であっても、飛行が禁止されている場合があります。

道路交通法

道路交通法とは、「道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、および道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする法律」です。

おもちゃドローン(トイドローン)であっても、道路で離発着させる場合など、通行を妨げる恐れがあるため、道路交通法で禁止されています。

道路交通法とは、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、および道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする法律です。

おもちゃドローン(トイドローン)であっても、道路で離発着させる場合など、通行を妨げる恐れがあるため、道路交通法で禁止されています。

【参考】道路交通法(法務省)>

民法

民法とは、「私人間の権利や義務の関係性をまとめた基本的な法律」のことです。「民」のための「法」律とあるように、市民と市民の間における関係性をまとめているのが特徴です。

例えば、肖像権や所有権、個人情報保護法などがあります。おもちゃドローン(トイドローン)とはいえ、プライバシーを侵害することは禁止されているため、撮影・飛行する際は注意しなければなりません。

自治体の条例

自治体の条例とは、地方公共団体が独自で定めている法令のことです。

おもちゃドローン(トイドローン)だからといって、自治体の条例で禁止されている公園などで飛行させると処罰の対象となりますので、注意が必要です。

おもちゃドローンも、重量や法規制の確認が必要

今回はおもちゃドローン(トイドローン)に関わる法律・規制について解説しました。

100g未満の機体は航空法の規制は少ないですが、ご紹介したように、電波法や小型無人機飛行禁止法、道路交通法などの法律の対象となるため、しっかりとルールを守った上で飛行させる必要があります。

また、おもちゃドローン(トイドローン)の注意点として、技適マーク有無や重量100g以上で航空法の対象にも関わらず、「おもちゃドローン」や「トイドローン」と商品名に付いているものがあります。法規制や注意点を理解した上で購入や飛行を行いましょう。

SUPERVISOR

監修者

代表行政書士 佐々木 慎太郎

バウンダリ行政書士法人

代表行政書士 佐々木 慎太郎

(Shintaro Sasaki)

日本屈指のサポート実績を誇る、ドローン法務のプロフェッショナル

行政書士として建設業などの根幹産業と関わり、ドローンに特化したバウンダリ行政書士法人を創設。ドローン運航に必要な包括申請から高難度な飛行許可申請、国家資格スクール(登録講習機関)の開設・維持管理・監査まで幅広く対応し、2023年のドローン許認可件数は10,000件以上を突破。
無人航空機事業化アドバイザリーボード参加事業者および内閣府規制改革推進会議メンバーとして、ドローン業界の発展を推進している。またドローン安全飛行の啓蒙活動として、YouTube「ドローン教育チャンネル」を開設するなどSNSで最新の法律ルールを積極的に発信。著書に『ドローン飛行許可の取得・維持管理の基礎がよくわかる本』(セルバ出版)がある。